まずは余談。写真の人。貴志祐介という人で、氏の『新世界より』がレビューされていた。本はちょっと面白そうだけど、どうなのかわからない。それよりもこの人、ジョブズとクメヒロシを足して2で割ったような感じがしませんか…。
それはともかく、今回ちょっと読んでみたくなったのは、バルガス・リョサの『楽園への道 』。
ゴーギャンの伝記から暗示を得て、一九一九年に書かれた『月と六ペンス』は、平凡な中年の株屋が芸術のつ神にとり愚かれ、タヒチに逃れて天才画家となる物語を、自身も何者かにとり愚かれたような反逆の筆で描き切った怪傑作で、わたしはこれを読んだとき床に倒れふして(そのときは作家志望の女子高校生だった)、「もう世界の誰も、ゴーギャンの生涯を小説にして、世界文学になることはできまいよ……」と呻いた。なんてレビューなので、あとを続けて読みたくなくなる。ただバルガス・リョサなら読んでみたいしと我慢。リョサの本自体は面白そう。
それにしても母さん。ぼくの『月と六ペンス』はどこに行ったんでしょうね。
楽園への道 (世界文学全集 1-2) (世界文学全集 1-2)
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おすすめ度の平均:
「いいえ、楽園は次の角ですよ」面白い
作家の想像力に感服
月と六ペンス (岩波文庫)
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貴志 祐介
講談社 (2008/01/24)
売り上げランキング: 467
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おすすめ度の平均:
評価は分かれると思いますが・・・。選ばれませんでした
未完の完成形