気になったこと日記 on はてな

突然ですがこちらに移転しました。

「数学的にありえない」読了。

以前の記事で触れた『数学的にありえない』を読了しました。

なんだか大人気みたいですね。

ジュラシック・パーク〈上〉』なんかもそうだったけど、数学風な話を小説に消化できたらそれだけで結構興味を引く感じになるのかな。2や3になるとなんか「添え物」みたいになっちゃったけど、1は各章の扉に書かれたカオス/フラクタルの話が結構内容にマッチしていて面白かったですよね。

本作の主人公は統計学者。他の専門分野に疎すぎるのは興ざめな感じだったけれども、まあ読者への説明の必要性があってはしょうがなかったのかな。でも用いられている概念は基本的なことばかりなので、思い切って説明を端折っちゃった方が個人的には好み。

専門分野として扱われる統計学分野にしても、文中に出てくるのは拍子抜けするくらいに簡単な話ばかり。「それなら俺だってアメリカの大学で統計学専攻だよ」と思ってしまうところ。

まあ「数学的に」だとか、「統計学」や「心理学」ってのは単に「読者に興味を持たせるスパイス」というだけの位置づけなのでしょう。

「なんでそんな阿呆な説明を…」とか、そういうシーンを気にしなければ、水準並のお話だったんではないでしょうか。5段階で評価 2.7。っと、小数はインチキか^^。個人的にはこの本を読んだおかげで、久しぶりに「素数」を考えさせてもらって満足です。