気になったこと日記 on はてな

突然ですがこちらに移転しました。

英語による英語教育?

本日日経の教育関係面の記事が気になった。

文部科学省の英語教育実施状況調査によると、授業の半分以上を実際に英語で行っている中学校は三校に一校だった。外国語指導助手(ALT)は年に三十五時間(週一時間程度)以下しか呼んでいない学校が七割超で、生徒が授業で豊富な「ネイティブの英語」に触れる機会はまだ多くないといえそうだ。

不勉強は取りあえずお詫びしますが、英語は授業も英語でやろうなんていうくだらないアイデアがあるんですか。しかも中学校で?

英語なんかで授業した日にゃあ、コミュニケーションのコンテンツが大いに希薄になるでしょうに。それを補うメリットがあると考えているんだろうけど、思いつかないな。

「英語の授業には可能な限り英語による指導を取り入れる」という方針がもしあるとするなら、それによって喜ぶのは英会話だけできる、ごくごく一部の人なんじゃないのかな。ALTも英語教育に有効とは考えてない。

中一になったばかりで英検三級とかがごろごろいる時代にはなった。でも多くは「なぜそうなるか」ってことが理解できないから問題が解けないし、あるいはそのままの傾向で大学生になったら、勉強に役立たせることもできない。

そんなくだらない英語だけ使える人を増やしたいんだろうか。

中学生の頃、英語の勉強がしたいと、必死に京都のことを勉強して大阪から京都まで案内を請う外国人を探しに行ったりした。それはそれで楽しかった。でもそれはあくまで趣味の話。英語とは、まず英語を学ぶことによって、言語の論理性を学び、そしてできればその英語を実際に使ってさらに知見を広げるのに役立てるために学ぶものだと信じてる。

アメリカ人とバーベキューパーティーができるのも楽しかろうが、そんなのはどっかの英会話教室でやれば良いことだと思う。「教育」の分野じゃない。

英語教育はなぜ間違うのか (ちくま新書)
山田 雄一郎
筑摩書房
売り上げランキング: 55718
おすすめ度の平均: 4.0
4 「批判と啓蒙の書」とのこと
5 面白かった
4 英語教育学界では自己否定的だが・・・
5 英語習得にも王道なし
3 笑わせてはくれないが冷静な議論