6月12日、鈴本演芸場夜席
自分的判断基準で消去法で選んじゃった今日の鈴本。行ってみたら面白かった。色物が太神楽に変わって曲ゴマ、それから紙切りってのが個人的ヒット。太神楽もときに面白いんだけど、同じ出し物を何度も見ようとは思わないんだよな…。ちなみに漫才は毎回パスしてしまう。
お目当ての落語もなかなか良かった。
- 林家扇 「元犬」
- 柳亭燕路 「辰巳の辻占」
- 三遊亭萬窓「たが屋」
- 林家正蔵 「新聞記事」
- 柳家喜多八 「あくび指南」
- 林家正楽 相合傘、ダックスフンド、行水、鵜飼い、蛙
- 柳家小満ん 「花色木綿」
- 三遊亭金時 「抜け雀」
林家扇の「元犬」は前にも聴いた。細かく変更が入ってたようだけど、前の方が良かったように思うな。
「たが屋」は聴くのは初めてのように思う。たが屋が「親孝行である」という話が入ってた。読んだ本にその下りがあったかどうかはちょっと記憶していない。武士側がドジ(アンラッキー)を踏むという話とともに、よく言われる「後味の悪さ」を軽減する狙いがあったのかも。
林家正蔵はまくらで歌舞伎の話をするのでまた「四段目」かと思っていたところが「新聞記事」。子供の出てこない話が聴きたかったので嬉しかった。ところどころ人物の切り替えについていけないところがあったんだけど面白かった。
柳家小満んの「花色木綿」は「あくまでマイペース」な感じに演じられていたように感じた。ペースに入ってしまえばすごく面白い。「花色木綿」の連呼が面白かったので、タイトルはこちらで良いかなと(別題「出来心」)。
「抜け雀」は大好きな話。大好きな話なだけに、細かいところがすごく気になってしまったりする。だけど今日の「抜け雀」は、しばしばひっかかってしまうところが概ね好み通りの演出だった。こういうふうな演じ方を聴くとまた、誰に教わってそもそもどこが出所なのかなんてことが気になってしまう。
この「抜け雀」のときにガサゴソオヤジの暴れっぷりがピークに達したんだけど、その乱暴狼藉を抑えこむ力を持った演じ方で嬉しかった。
三遊亭金時は2度目と思う。前に聴いた「鰻の幇間」はちょっと合わないところがあった。そもそも「武家」を演じるのに似合ってるようにも感じたな。
楽しい夜席ではございました。