気になったこと日記 on はてな

突然ですがこちらに移転しました。

本当は権利ですらない権利を声高に主張して満足する人

池袋演芸場に行ってきた。

送信者 2011年11月11日

ここ2回、強く思うんだけど「ぼくは落語を知らないな」と。「あまり知らない人ばかりだ」とかなんとか思いながら出かけた落語会で大いに満足感をもらってる。まだまだ落語には勉強することが多いなと感じる次第。こいつぁラッキーだ。

ただ、まいど気に入らないことがあるのはむしろ客席。

とある落語家もツイートしていたけれど、噺家の話が始まってからどうどうと「自分の権利」を強硬に主張する人がいて驚いた。

タイミングは昼の部仲入りのちょっと前。噺家の話が本題に入ってすぐ、中年のカップルが部屋に入ってきた(個人的には部屋に入ることすら遠慮すべきと思う)。そして席を探す。まあ、ここまでなら許せと言われれば許す。

で、空いている席を見つけたオバサン。大きな声で「そこ、空いているんですか?」と問う。言葉のニュアンスは「なんで混むのに間を空けて座るんだよ。ちゃんと詰めて座れよ」という感じ。「こういうバカには言ってやらないとわからない」と、オバサンは思っていたに違いない。

これは驚きだったなあ。

噺家にも、その話に聞き入っている人にも迷惑をかける。その迷惑をヨシとする判断は、つまり「自分の権利が阻害されている」という思いなんだろうと思う。オバサンの論拠は「混むんだから後から来る人(私たち)に迷惑をかけないように詰めて座れよ」ということ。

言っちゃ悪いけど場所は平日の池袋の寄席だ。「混雑を見越して隣と隙間を開けずに座る」というのが義務であるとも思えない。実際、席には余裕もあり、話が本題に入る前に入ってきた人はすぐに座席を見つけて座ることもできた程度。

「だって私はそこに座りたかったのよ」。それがオバサンにとっては「権利」だったんだろう。

幸いに、当の噺家は「集中できなかった」なんて言っていたけれど十分楽しめた。個人的には2回連続で当該噺家のその話を聞くことになったんだけど、微妙な違いなんかもあって興味深く感じた。ちょっとしたきっかけで舞台が壊れてしまうこともあるので、壊さずにきちんと話を提供してくれた噺家には大いに感謝。

いつかぼくはきっと。客席でキレてしまって噺家や、他のお客さんに迷惑をかけてしまったりすることがあるんじゃないかと危惧してる。心臓が弱いから暴れちゃまずいと思うんだけどね^^