ちょっと前にナンシー関のエッセイを読んだ。面白かった。最近になって原田マハを読んだ。これも面白かった。吉本隆明は結構読んだはずだけど、吉本ばななは読んだことがない。
「同時代」作家のはずなのに、なぜ最近になるまで読んだことがなかったんだろう。
それは、言うのも恥ずかしいけれど「名前がふざけてる」からだ(笑)。
そんなつまらない理由で、ぼくはこういう人たちを読まず、また発言なども耳に入らないようにしていたんだなあ。フザケすぎていて笑ってしまう。
原田マハは最近になって『まぐだら屋のマリア』と『総理の夫』を読んだ。「都合の良い」話を「軽く」ミックスした話で面白いじゃないか(そこを非難する人もいるみたいだけど)。
ちなみに「まぐだら」とは「マグロとタラをかけあわせたような世にも美味な魚」のことだ。「軽い」話で「都合が良い」話に決まっているじゃないか。しかし「マグロとタラ」とはどうにもかけあわせにくく、それだけでこの小説の話を延々と続けられそうだ。
「総理の夫」は鳥類マニア(研究者)なのだが、「鳥類の本能」にあこがれるあたりだけで、この話は何年も記憶に残りそうだ。
と、いうわけで、これまでのあまりに愚かな振る舞いを反省している次第。どういうわけだか「名前をみたくもない!」と強く思っていた「吉本ばなな」の著作を手元において、新たな楽しみにわくわくしている次第。
しかし、自分が行い得る愚かなことの幅広さを感じて、いまさらながらびっくりしている次第。