国立演芸場、トリが志ん輔でたまたま千穐楽の日があいている。これは行くでしょうというわけで行ってきた。
開口一番がいきなり「堀の内」(林家はな平)で驚いた。
国立演芸場、演目 #rakugo posted by (C)torisan
「熊の皮」は「尻の下に敷く」で奥さんを思い出すお上品(?)バージョン。「片棒」は短縮版。この話の短縮版というのは初めて耳にした。
「蒟蒻問答」はお経を「寿下無」でやっていた。多く耳にしているのは「いろはにほへと」でやるもの。個人的には「寿下無」版の方が面白い。ただあまり他の落語を噺の中にもちこまないという決め事があるかなあ? 「ここであの噺をミックスしたら笑えるな」というシーンでも滅多にそういうことはしない。何か決め事があるのかもしれないなと思っているところ。今日の「寿下無」は嫌味なく入れ込んでいて、この程度なら面白さの範疇だと思う。
本日一番気に入ったのは「親子酒」。女房に色気があって愛を感じた。良い存在感だった。
オオトリの志ん輔は風邪気味だったとのこと。そのせいかどうか、どうも前半、鼻がうまくつかえなくて言葉がずるずると出てくる感じ。一層声を使う後半は普段どおり素晴らしいトーンだったので、あるいはぼくの勘違いかもしれない。
実は3月20日に行った末広亭千穐楽がすごく良い気合で楽しかった。それで「千穐楽ってのは一層気合が入るのか?」と考えて行ってみたというのもある。
ただ今回はそれほどの気合は感じられなかったな。こちらの体調も良くなかったので、そのせいもあるのかもしれない。
仲入りに売店に行くと志ん輔&正楽の復興支援ポストカードがあったので買ってきた。
志ん輔&正楽、復興支援ポストカード posted by (C)torisan
売り上げは日本赤十字を通じて寄付に回すのだとのこと。印刷代は志ん輔の持ち出しらしいです^^。