落語会にはちょくちょく行っていたんだけど、寄席は久しぶり。なんで久しぶりかってえと、もちろん事件も一因。とんでもない人もいるんだなあと怖くなってるから。
まあ時の力は偉大で、最近は落語のことを考えても、例の「事件」のことはちょっと薄れてきてる。そんなわけで寄席に行って来ましたよ。
- 三遊亭ふう丈 「子ほめ」
- 古今亭ちよりん「動物園」
- 入船亭小辰「たらちめ」
- 蝶花楼馬楽「寄合酒」
- 林家彦いち「初天神」
- 室井琴調・講談
- 春風亭一之輔「蒟蒻問答」
- 柳家さん生「時そば」
- 橘家圓太郎「化物使い」
- 柳家一九「井戸の茶碗」
目当ては小辰。いつも言ってるけれど、辰じんの時代に「金明竹」を聞いて衝撃を受けた噺家。
ちょうど2つ目昇進記念公演なんだよね。てなわけで「よし、うさぎやのどら焼きを差し入れるぞ!」と気合十分。だけどあれだ。前にもあったんだけど、ここは水曜日が定休日^^。
まい泉のカツサンドが最強であるという前座、2つ目からの話に基いて、まい泉がないかもチェックしたんだけど、上野のエキナカにしかない。ちょっとそれじゃあ間に合わないんだよな。
てなわけで本日は差し入れなし^^。
で、目当ての小辰。演目は「たらちめ」(あるいは「たらちね」。演目名としてどっちが正しいんだろ?)。「え、昇進記念なのにそれはないんじゃ?」なんて思ったぼくが馬鹿だった。よく聞く前座噺なんだけど、これが小辰リズムに乗っかるとひと味もふた味も染みだしてくる。
そうなんだよな。うまい人が前座噺をやってくれると、ふだんとは全く違う味が出てくることがよくある。
こういう味わいが楽しめるのならば、ずっと前座噺をやってもらってもいいな(^^)。
ところで鈴本うしろの方の窓からはスカイツリーも見える。
その後、馬楽の「寄合酒」もリズムにのって楽しく、文左衛門代演の彦いちも、やはり前座噺の「初天神」を見事に演じてた。彦いちは(生意気ながら)一層の味がついたような感じがしたな。
一之輔の「蒟蒻問答」は言うまでもなく。そして圓太郎の「化物使い」も鉄板、、、のはずだった。だけどなんか時間が押していたのかな。「化物使い」は大幅に削った版で、ちょっと残念だった。まあ前に聴いているから、その記憶とのつなぎ合わせで個人的には大いに楽しめたわけだけれども。
ところでこの日は平日。リタイア後らしきおじさんグループが3列めくらいに座っていたっけ。
そのおじさんたちは、噺家が面白いことを言うとみんなでそれについて話し合う(笑)。ひとりが手品の際のサポート役に任じられると携帯で動画を撮り始める。
まあ平日の昼間にはよくある風景。平日の昼席ってのはこういうもんだねと半分諦めていたんだけれど、なんと仲入り前に前座が登場。
舞台前から「演じている最中の私語はご遠慮くださいね」。
ほ~。マイクアナウンスで注意するのは何度か聞いたように思うけど、わざわざ出てきての注意ってのは見たことがないような気がする。
この日が、他の平日昼間と比べてとくにひどかったとは思わない。浅草と比べりゃ超静か(笑)。でも、もしかしてこういう迷惑行為には厳格に対応してくれることになったのかしら? そうであれば嬉しいことなんだけどな。
何はともあれ。ぼくは基本的に「寄席」という形式が好きみたいだ。