このところパワーを失いつつある「現代小説を読もう!」キャンペーン(?)はさらに勢いを失ったかな。読書冊数も20冊割れ。
一番おもしろかったのは「うなぎ」だろうなあ。
入門書なんだけど「そうなのか!」と驚く知識もたくさんあった。
次は『北条泰時』かな。放送大学で北条泰時の話をきいて「そうだ、北条泰時についての本を読もう!」と思い立ったんだけど、なかなか一般向けの本は少ないようで、そこでまず驚いた。
歴史はほとんど知らないので、御成敗式目の意義だとか、律令制と封建制の違いなんかを勉強しようと思って読んだ本。目的は達した。
「阿部和重」はどうやらぼくにはわからない様子。2冊入手して読み始めたんだけど、1冊は途中で放棄してしまった。
有川浩の『明日の子供たち』には『県庁おもてなし課』のような「プレゼン」が出てくる。『県庁おもてなし課』のプレゼンは形だけなぞった定型的なものだったけれど、『明日の子供たち』の方は内容がずいぶん進化していたみたい。
『世界の国1位と最下位』はかなり勉強になった。
日本の相対的貧困率は、二〇〇五年の数字で一四・九%。…これは、OECDに加盟する先進三〇か国(当時)の中でも四番目の多さです。 via 『世界の国1位と最下位』(眞淳平)
— maeda hiroaki (@torisan3500) 2014, 12月 29
ちなみに『夢十夜』は頻繁に読み返す本。これも入れればやはりこれが一番おもしろかったと思う。
以下、14年(もう去年だ)12月に読んだ本。
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:4987ページ
ナイス数:94ナイス
明日の子供たちの感想
「おもてなし課」から、プレゼンテーションがずいぶん進化したみたいだ。
読了日:12月30日 著者:有川浩
世界の国 1位と最下位――国際情勢の基礎を知ろう (岩波ジュニア新書)の感想
「1日2ドル未満で暮らす人の割合がもっとも大きいのはタンザニアで、なんと九六・六%にのぼります」という情報に驚きはないが、「日本の相対的貧困率は、二〇〇五年の数字で一四・九%。これは、OECDに加盟する先進三〇か国(当時)の中でも四番目の多さです」という話には少し驚いた。
読了日:12月29日 著者:眞淳平
数学ガール (数学ガールシリーズ 1)の感想
あまりに荒唐無稽な会話のやりとりに何度も手に取りながら読まずにいた本。読んでみれば数学の話はなかなか面白かった。小説っぽい体裁にだまされちゃいけなかったんだな。
読了日:12月27日 著者:結城浩
キャロリングの感想
NHKの番宣で「キャロリング、クリスマスの奇跡!」なんて言っているところから、クリスマス向けの「みんなハッピー」(ご都合主義的)ドラマなのかと思っていた。ところがさにあらず。厳しいところは厳しく、残酷なところは残酷で。そして「ハッピー」が訪れる「こともあるね」という話だった。
読了日:12月26日 著者:有川浩
晴れた日は謎を追って がまくら市事件 (創元推理文庫)の感想
「いまどき素手で人を殺す馬鹿もいませんが」「手袋をして殺せば馬鹿じゃないのか?」「いや、そういうわけじゃ……」 という本格ミステリ的(?)会話を含む短篇からスタート。伊坂幸太郎目当て。正直なことを言えば、面白さがよくわからなかった。残念。
読了日:12月23日 著者:伊坂幸太郎,大山誠一郎,伯方雪日,福田栄一,道尾秀介
夢十夜の感想
「声は子供の声に相違ないが、言葉つきはまるで大人である。しかも対等だ」という妙なこだわりや「もう少し行けば分るように 思える。分っては大変だから、分らないうちに早く捨ててしまって、安心しなくってはならない」という根拠に繋がらない判断が夢の迫力を感じさせてくれる。
読了日:12月21日 著者:夏目漱石
かつお節と日本人 (岩波新書)の感想
「1969年、かつお節のマーケットを一変させる画期的な商品が、かつお節問屋の老舗にんべんから発売された。削り節の小口パックである」という小ネタも含みつつ、ほとんどをかつお節の国際(南洋)展開についてあてた本。
読了日:12月18日 著者:宮内泰介,藤林泰
ばかもの (新潮文庫)の感想
ありがちなドロップアウトと、それを少し超えたドロップアウト、そして日常。曖昧な境界が相当に怖い。
読了日:12月17日 著者:絲山秋子
する?しない?中学受験 迷ったときに―大学受験 就活に大成功する子どもに育てる! (Como子育てBOOKS)
読了日:12月15日 著者:藍ひろ子
自動車革命―リチウム電池がすべてを変える ( )の感想
「すべてを変える」というよりも「ビジネスのあり方を変える」といった内容だった。少し興味の対象から外れていた。
読了日:12月14日 著者:NHK取材班
末裔の感想
犬が嫌いな男が思う。「どんなに嫌おうが省三の方が犬より相当に不利である。吠えなくても噛まなくても人の顔を甜めたりしなくても嫌われるのは一方的に五十八歳の男なのである」。このように描かれる男が主人公の物語。
読了日:12月13日 著者:絲山秋子
世界が驚いた科学捜査事件簿の感想
「ポーランドのエドゥアルト・ピオトロフスキーは、1890年に血痕パターンを初めて研究した。1895年には『殴打による頭部外傷に伴う血痕の出所、形状、方向、分布に関して』を出版している」といった情報の記された本。各種事件同士の関連付けは行われておらず、「本」としての面白みはいまひとつ。
読了日:12月11日 著者:ナイジェルマクレリー
ニッポニアニッポン (新潮文庫)の感想
『キャプテンサンダーボルト』で興味を持った阿部和重1冊め。ちょっとぼくにはわからない本だった。次は『Deluxe Edition』を読んでみる。
読了日:12月10日 著者:阿部和重
逃亡くそたわけ (講談社文庫)
読了日:12月9日 著者:絲山秋子
みんなの少年探偵団 (一般書)
読了日:12月8日 著者:万城目学,湊かなえ,小路幸也,向井湘吾,藤谷治
ふしぎな国道 (講談社現代新書)の感想
「そもそも国道とはなんだろうか。単純には、丸みを帯びた逆三角形の青い標識、すなわち『おにぎり』の立っている道が国道だ」というわけで全国の国道紹介。「国道58号は、鹿児島市から種子島、奄美大島を経て沖縄本島に達する」そうだ。奄美出身だが知らなかった…
読了日:12月6日 著者:佐藤健太郎
ツナグ (新潮文庫)の感想
シカケのある物語を本格的に書き進め、そこにさらにシカケを持ち込む。正統的でありながらも読者にサプライズを提供する作品。
読了日:12月6日 著者:辻村深月
北条泰時 (人物叢書)の感想
御成敗式目の意義などについて概略を知りたいと思って手にとった。目的は叶えられた。
読了日:12月4日 著者:上横手雅敬
うなぎ 一億年の謎を追う (科学ノンフィクション)の感想
うなぎ研究者が、謎であったウナギの出産・卵に出会うまで。「しかし、よく見てください。ウナギには、エラもヒレもあるのです。ウロコだって、皮ふにうまってるけど、ちゃんとあります」や「ウナギの目はあまりよくありません。それに比べて、イヌと同じくらい鼻がよいといわれています」など、小中学生にもわかるように不思議を解き明かす。
読了日:12月1日 著者:塚本勝巳
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