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「トースト」と「温かいパン」の違い

今は昔。ウェールズのカフェで怒っているおばあさんをみかけたことがある。曰く「私はトーストを頼んだのだ。しかるにこれは温かいパンにすぎないではないか!」と。

なかなか難しいことを言ってるな、というのが当時の感想だった。それからしばらくして、本件に通じる記事を日経新聞にみつけた。

記事に曰く、欧州ではパンは「皮」を食うものだとのこと。しかるに最近の「食パン」は「皮」がなくて白い所ばかりで気持ち悪いのだと。

「トースト」という技法は、食パンに「皮」を作るために生まれた技だという話だ。

そうとう昔になるけれど。なるほどなあ。これはかなり説得力がある。フランスパンについては「皮」を食べたいがために硬い皮をまとわせるのだという話はよくきく。イギリスパンも、本当は「皮」を食べたかったのだな。

効率をもとめて生まれた「食パン」に、「皮」をまとわせる技法が「トースト」であったそうだ。

ウェールズでみかけたおばあちゃん。「私たちはかりっとした皮が食べたいのに、お前の店は白身を温めているだけだ!」ってなことが言いたかったのかもしれない。

なるほど、トーストスタンドも、そもそもは欧州風トーストを前提としたものなのかもしれないな。