朝っぱらから古今亭志ん朝の抜け雀(1972年版)を観ている。
「古今亭志ん朝全集」のDVDにはいくつか同じ話が入っていて、そうした場合には両者の間に年代の差がある。この「抜け雀」も2本収録されているもので、下の画像は古いほう(志ん朝が若い頃)。
語り口調はあまり変わらない。時代を経たときの志ん朝と同じような感じ。ただやはり、若い頃には「一所懸命さ」が見て取れる。「微笑ましい」んだけど、その微笑ましさが、志ん朝節から浮いてしまうところがあったりなんかする。
「オール・ザット・ジャズ」という映画に、編集を経たフィルムを見て「よくなってる!」と驚くシーンがある。大好きな映画で、大好きなシーン。
古今亭志ん朝DVDで若い頃のものと、比較的新しいものを見比べてもやはり「ああ、ここがよくなってる!」なんてことを実感することができる。
志ん朝はCDも結構買ってしまっていて、DVDをまた入手するのはどうかなとも思ってた。だけどCDとも音源が違い、また、いくつかは同じ話も入ってる。比較検討して見られるのはこのDVDの魅力のひとつかなと思う。少なくともぼくは、この「比較できる」ということをすごく魅力に感じている。
落語研究会 古今亭志ん朝 全集 上 [DVD]
posted with amazlet at 11.02.26