『ペスト』、バカ売れ?
カミュの『ペスト』が売れてるらしいじゃんね。
最近は毎年5千部ほど増刷していたが、今年は国内に感染が広がった2月以降に計7回、15万4千部を増刷し、累計約104万部となった。 via 日経電子版
— maeda hiroaki (@torisan3500) 2020年4月9日
小説「ペスト」100万部 コロナ禍受け人気に火:日本経済新聞https://t.co/jDXQ5H3ktL
ぼくも上の本、持っているけれど、持っている版が古いせいか、ちょっと翻訳が気に入らなかったりする。
細かい話だけど、主人公の住むアパートの管理人みたいな人を「門番」と訳している。ちなみに英語版では「concierge」(コンシェルジュ)だ。
鼠の死体が出てきたときも、「腹を空かせてるんだろう」みたいな部分で「飢饉だ」という、ちょっと意味のわからない訳がされている。
ちょっと日本語版は読むのに苦労すると思うよ(新しいものは訳が改定されているかもしれないけれど)。
なら、英語版が読みやすいかというと、それはそうでもない^^。
ぼくの持っているのは上の版。値段は驚愕の185円(笑)。
(ちなみにフランス語版は持っていない)
基本的にはやさしい英語で書かれているんだけど、疾病に関することだけに専門用語も出てくるし、ちょびちょび「おおっ、そんな意味があったのか!」なんてのも出てくる。
最初の方に出てくる表現でちょっと気に入ったのが「buttonhole」だ。
buttonholeを動詞で使う用例。
— maeda hiroaki (@torisan3500) 2020年4月9日
Next day, April 17, at eight o'clock the concierge buttonholed the doctor as he was going out.
via 『ペスト』(アルベール・カミュ)https://t.co/glZA03qjrl
「buttonhole」って、「ボタンの穴」って意味だけど、動詞もあるんだよねえ。しかもしれが「なんでだよっ!」と言いたくなる意味^^。
buttonholeには、人を引き止めるという意味もある。
— maeda hiroaki (@torisan3500) 2020年4月9日
> 3 〈人を〉(ボタン穴をつかまえるようにして)引き止める,長話をする
ボタン穴をつかまえるようにして?
The reporter tried to buttonhole the mayor for a statement on the bus strike.
via ランダムハウス英和大辞典 #英語
「ボタン穴をつかまえるようにして」とか、意味わかんない。この意味はCODとかLDOCEとかにも載っていないから、ちょっと大きめの辞書がいるのかもしれないね。
でもまあそれはそれで楽しめる。英語が(ちょっと)できる人なら、日本語版より読みやすいかもしれないよ。
ちなみに下のYouTubeは『ペスト』じゃないけど、カミュつながりで『異邦人』。下の方に載せたさだまさし。数年おきに「マイブーム」がやってくる曲だったりする^^。
P.S. 妹からの情報によると、明日はさだまさしの誕生日らしい(笑)。知らないっつーの^^。
【高画質】 久保田早紀 - 異邦人 (シルクロードのテーマ) 【夜のヒットスタジオ 生演奏】