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面白い漫談ってありますか? 2011/12/20 浅草演芸ホール

談志曰く、「漫談のいちばんの、しかもたった一つの必要条件は、センスだ」ということのようですよ(新版『現代落語論』p.45)。

この発言には全く同意。そして談志自身のものを含め(CDないし映像だけど)、満足できる漫談に出会ったことがない。「漫談」をする噺家は「自分のセンス」を信じすぎているんじゃないかな。どこかでうけちゃったから癖になってるだけなんじゃなかろうか。

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と、うるさい文句は浅草演芸ホールの千穐楽に出かけたのに、意外な漫談をいくつか聞いてしまったから。噺をしてくれると思っていた噺家がつまらない漫談だけで高座を降りてしまったから。「俺のセンスはてめえらの感覚を圧倒的に凌駕してる」と思う人以外、漫談は禁止にしてもいーんじゃない(笑)。漫談をする人がみんなそう思ってるんなんてことは、さすがにないんだろう。

■ 昼席

■ 夜席

自分できちんと「聞かない噺家」のリストを管理していないのも悪い。そのせいで漫談に出会ってしまったりもする。でもたいていは噺をしてくれる人が、なんかわざわざ千穐楽に漫談やるというのは(ぼくの中では)想定外なんだよな。すごく悲しい。

いつも「あわないな」と感じることの多い客層とともに、「想定外」もすごく悲しかった。そんな中、柳家喬太郎の「肥瓶」、柳家さん八の「替り目」、柳家はん治の「ぼやき居酒屋」、桂南喬の「花色木綿」、柳亭市馬の「掛取漫才 三橋美智也バージョン」は楽しかった。

浅草は、やはりよっぽどの目当てでもない限りは行かないほうが良さそうだな。