尾崎豊はよくわからないけど。
ぼくの学生時代が、ちょうど尾崎豊の現役時代だった。あっという間に大ヒットとなり、テレビでは何本も特集番組が組まれた。ぼくは魅力がよくわからなかったんだけど、ずっと優等生として過ごした当時の恋人は、尾崎豊が好きだったな。
そんな思い出を持っているんだけど、そんな中、「むむ?」と思う新聞記事に出会った。
反抗メッセージソングが「ふつう」だった時代育ちのせいもあるのかなあ。ぼくは尾崎豊がわからない。
— maeda, h (@torisan3500) 2022年9月15日
> 「大人への反抗」や「存在不安」を歌い上げる尾崎さん。特に反抗をメッセージとするような曲は自分たちの時代にはなかったという若い世代は多い。https://t.co/OF3InYboR7
どうやら記事は、若い世代が尾崎豊に興味を持つのは、「反抗」意識が薄れている世代だから、ということみたいだ。
この分析はちょっとずれているように思う。思うんだけど、「そうであれば話はシンプルだな」と思うことはある。
たとえば、前出の優等生だった(地方出身の)恋人も、「社会への反逆」を身近に感じたことがなく、その「驚き」から尾崎豊ファンになったのかもしれない(ファンといってもCDを聴くくらいのことだけど)。
逆にぼくは身近に「社会への反逆」がありふれた環境で(劣等生中心環境)で育った。「反逆」ソングだって山ほど聴いた。
そんなふうに、育ってきた環境が違ったから、ぼくと彼女の間で尾崎豊に関する共通認識が持てなかったのかもしれない…
と、そんな話は「ストーリー」を作りたがる安易な発想だ(笑)。
記事の論理は安直だと思う。でも、もしかすると「こたえ」は、わりと近いところにあるのかもしれないね。